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尾池和夫
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日本列島の生い立ちの基本的な知識を学べる名著が、『日本列島の誕生』（平朝彦著、
岩波新書、１９９０年）です。著者は、現在、ＪＡＭＳＴＥＣ（海洋開発研究機構）の理
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「ちきゅう」などを運営しています。この本は、出版の時の紹介文に「日本列島誕生のシ
ナリオは、まったく新しいものに書き換えられた。それは、深海での化石の研究とプレー
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いと思います。この本に描かれた視点が「ちきゅう」による掘削に活かされています。さ
らに、著者によって提起された東アジアの伸張応力場の研究に正面から取り組む研究者が
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断層帯からです。その地震の直後、それまでに得られていた活断層の知識を、現在でもき
ちんと通用する基本的な形でまとめられたのが『活断層』（松田時彦著、岩波新書、１９
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地震の起こる場所、時期、要注意断層、防災対策という形で提示されています。例えば、
日本海側の活褶曲が近くの柏崎にある原子力発電所に影響を与えると書いてあるのを、こ
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平野を創り出して都市が発達しました。だから大地震は大都市の下に起こります。この本
でこれから起こる都市直下の大地震のことを学んでほしいと思います。
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のＭ９クラスの巨大地震の後に出版されました。この地震による大津波では、２２万人を
超える犠牲者を出しました。これは同じ現象が当然起こる日本の人びとにも警鐘として示
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観点で、今改めて読んでほしい一冊です。
１９２３年９月１日の関東大震災を起こした地震が、『未曾有の大災害と地震学ー関東
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点が貫かれています。読者が納得して地震防災を自ら考えられるようにという基本姿勢で
、長期間にわたる調査から得られた知識をもとに関東大地震と関東大震災を解説した本で
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習に、それぞれ活かしてほしい一冊です。
『四季の地球科学ー日本列島の時空を歩く』（尾池和夫著、岩波新書、２０１２年）は
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まれた地球の地震や火山噴火、それらによる津波で日本列島の大地が形成されます。日本
列島の大きな特徴は大地の多様性です。さまざまの大地の様子を見ることができる列島で
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