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五感を取り上げることの第1集が「香り」だと聞いて、私はまず京都の地下水の文化を
思い浮かべた。つまり「香り」を楽しむために一番大切なことは、水が匂わないというこ
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かったばっかりに、いつまでもいやな印象が残って、京料理そのものを敬遠した時期があ
った。琵琶湖から来る水がずいぶんかび臭い時期があった。
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の努力で琵琶湖の水が最近ではずいぶん美味しくなったように思う。つまりいやな匂いが
しなくなった。
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規模は小さかった。例えば、朱雀大路の幅は長安では約150メートルだというが、平安京
では84メートルだったそうだ。
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野に力を持っていた。広隆寺のもとを作り、松尾大社を大宝元年に秦都理が建てた。西暦
では701年である。秦氏は伏見稲荷も建立した。神社の言い伝えでは和銅4年だという。西
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戸が茶の湯に選ばれて、表千家、裏千家、武者小路千家がある。茶の湯とセットで和菓子
が発達した。和菓子にも地下水が使われる。茶懐石に供される料理も地下水のおかげで美
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飲み食いだけでなく、京都には水をよく使う和紙が発達し、友禅染も京都の地下水で美
しい色が出る。この染めはこの井戸の水というようにいわれている。私が京都に来た頃に
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794年に長岡から遷都してきて、1868年10月13日に江戸城に皇居が引っ越すまで、1074
年のあいだ京都が都だった。その間に、平安、鎌倉、室町、江戸の各時代の文化を蓄積し
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海のプレートが軽い陸のプレートの下に、陸のプレートの端を引きずり込みながら、もぐ
り込んでいる。プレートの押し合いによって生じた圧縮力は、陸のプレートの内部に伝わ
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下運動で隆起した山地から浸食によって土砂が大量に流れ下って、沈降した地塊の上にた
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豊かに地下水が蓄えられている。その豊富な地下水と自然の地形と肥沃な堆積層の大地を
求めて、人びとが集まり、都がおかれ都市が発達した。
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に出会うことが少ないという頻度である。
大震災がたまには起こるが、その震災と震災との間には、人びとはこのような豊かな地
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